緩和ケア作業療法

【すぐできる対策】終末期の患者さんは褥瘡になりやすい?

ミケ
ミケ
褥瘡はどのように起こるのだろう?作業療法士にできることは何かなぁ
ヤギさん
ヤギさん
褥瘡について考えます

 

本記事の内容
  • 褥瘡とは長時間臥床によって起こるものです。
  • ケアによって防ぐことが出来ます。

 

褥瘡(床ずれ)は長時間同じ姿勢でいることで出来る。

2005年日本褥創学会では褥創を以下のように定義しています。

身体に加わった外力は骨と皮膚表層間の血流を低下、あるいは停止させる。この状況が一定時間持続されると組織は不可逆的な阻血性障害に陥り褥創となる。

外力がかかることで骨によって圧迫された組織が障害された状態を褥創といいます。70~100mmhg以上の圧力2時間以上皮膚に加わると組織に損傷が起こると報告があります。

 

褥瘡の発生要因
  • 外力とは、圧迫・ズレ力・せん断応力のことを言います。
  • 圧迫:体にかかる重みや圧力
  • ズレ力:体とベッドのズレ(皮膚表面)
  • せん断力:体がねじれる力(内部組織)

 

褥瘡になりやすい部位

1位 仙骨
2位 大転子
3位 腸骨稜(腰骨)

 

褥創が発生しやすい状況

ベッド上で同じ姿勢のまま長時間過ごすことで褥瘡の発生リスクが高まります。特に褥瘡を悪化させてしまう要因の3つを紹介していきます。

寝たきりの高齢者

高齢者においては、体力低下とくに低栄養や廃用性の筋力低下などでにより、自力で寝返ることが難しくなります

それに加え、脂肪量・筋肉量の減少や皮膚の脆弱性により皮膚トラブルが増えることで、少しの力でも内出血(血管が裂ける)や皮膚剥離(皮膚が剥がれる)のリスクが高まります。

また、自分の意志を伝えることが出来ないと発見が遅れ、気がつくと褥瘡になってしまうパターンもあります。

疾患急性期の患者

脳梗塞・心不全・骨折・肺炎などのベッド上で絶対安静を強いられる時にも、褥瘡リスクは高まります。発熱・疼痛・知覚低下・意識障害などにより、褥瘡の発見が遅れてしまいやすいのです。

 

終末期患者

全身状態が悪くなり、生命維持に体力が必要な状態。必然的に寝返りなどの運動が難しくなり、栄養状態も悪化するため褥瘡の発生リスクが高くなります。

褥瘡の予防方法

以上のように褥瘡は体力低下と全身状態の悪化によって発生するものです。褥瘡は2次的な合併症であるため予防することが出来ます。褥瘡になってしまう前に対処しておくことで、褥瘡悪化を最小限に留めることができるでしょう。

 

褥瘡の予防方法は①同じ姿勢で過ごさない。②環境整備(肌に優しい)をする。③全身状態の改善する。

体位交換とは、患者にとって安楽な肢位をと、ズレや同一体位による圧迫、血流障害を避けなければならない。

①同じ姿勢で過ごさない

褥瘡は体の1部に過度な負荷がかかることで、血管が圧迫され周囲の組織に障害を及ぼします。70~100mmhg以上の圧力が2時間以上皮膚に加わると組織に損傷が起こると報告があります。2時間に1回体位交換を行うことで、体の圧力を分散し、血流障害を抑制することを目的にします。

褥瘡のできやすい部位は仙骨・大転子・外果など骨が出っ張っている部位重い部位に集中しやすいです。一般的に骨盤の圧力を減らすことが重要。

②肌に優しい環境を作る。

・肌の清潔さを保つ

・肌に優しい衣服や寝具を使用する

・気温や湿度を快適に保つ

  1. 肌の清潔さを保つ・・・汗や垢など不潔な状態では快適ではありません。まずは清潔を保ちましょう。入浴や清拭を行いましょう。
  2. 肌に優しい環境を作る・・・着心地の良い服とは、吸水性に優れ熱がこもりにくい衣服のことをいいます。また、肌触りの良い綿素材のパジャマや浴衣も良いでしょう。ザラザラした風合いのものや毛糸などのゴワゴワしたものでは皮膚へのあたり(刺激性)が強く、皮膚が擦れあってしまうため避けましょう。
  3. 適切な体圧分散寝具を選択する・・・体圧分散寝具を選択するにあたり、患者の骨突出や拘縮、浮腫の有無、個々の身体機能を観察し、状態や状況に応じた体圧分散寝具を選択する必要がある。

 

③全身状態を改善する

褥創は患者の基礎疾患、栄養状態不良、感染、残存壊死、低酸素、虚血などにより、褥瘡の治癒を阻害してしまいます。改善するためには、栄養状態の改善治癒の阻害因子の除去が必要です。

 

 

まとめ

長時間臥床で褥瘡が発生しやすくなるので、定時の体位交換も有効です。可能な限り除圧を行い褥瘡の発生予防に努めていくことが重要です。

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こんにちはたまるです。 作業療法士をしています。 このブログでは癌サバイバーや在宅療法をしている支援者に対して情報提供していきます。