認知症とは何らかの原因で脳の神経細胞が破壊れることで起こる症状や状態を言います。
認知症の方と接すると
「何度も同じことを言う」「1~2分まえにしたことを忘れる」
「何にも興味がなくなりボーっとする」「意味もなく歩き回る」「介護拒否」
などがあります。これを行動障害。別名(問題行動)と呼びます。
認知症はアルツハイマー型、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などなどさまざまな認知症の病名があります。身体は動くけど、自分で判断したり決定したり、自分の体の身を守ることができなくなると生活が困難です。基本的には中核症状と周辺症状に分けられます。
中核症状とは
記憶障害や見当識障害(時間・場所・自分が分からなくなる事)など自分で判断して行動することができなくなる事です。
ほかには失語・失認・失行などの脳実質の障害があります。
周辺症状とは
上記の中核症状から発生して、抑うつ・徘徊・せん妄・暴言・暴力・介護拒否・幻覚・睡眠障害などが起こります。
中核症状と周辺症状(BPSD)について説明します
自分の頭中からだいじな記憶を失うとどうなるでしょうか?今まで何も考えなくてもできていたことが急にできなってしまうとどう思いますか?
私たちを例にして考えてみます。
もしも海外旅行でスマホを無くしてしまい、道に迷ってしまったとします。ただスマホを失うだけでもとても不便ではありませんか?
もしもあなたがスマホなしで言葉も通じない人たちの中で生活しなければならないと考えるとゾッとしますよね。日本に帰りたいと伝えても理解されない。ここに泊まれと言われる・・・
怖いですよね。どうしたらいいか分からなくなりますよね。
自分の身になって考えてみると恐怖でしかないと思います。
認知症の人もそれと同じで自分の置かれている状況が理解できず、どうしていいのか分からないのです。自宅にいるのに「家に帰りたい」というのは今いる場所は自宅だと理解できていないのです。
解決策

まずは安心感を与えることが重要です。
理解力・判断力がない人にあれこれ言っても理解できません。
難しいことを伝えても理解されないどころか混乱してしまいます。
とりあえずは「ここは安全だよ」ということを理解してもらうことを最優先します。そのあとに一緒になって作業をすると理解されやすいです。
簡単にできることをやってもらい感謝を伝えます。人から期待されることや褒められることがモチベーションになるからです。決してしてはいけないのは「無理やりやらせること」で、プライドを傷つけてしまいます。こうなると心を閉ざしてしまい、精神的な立ち直りを遅らせてしまいます。
まとめ

認知症は環境との関係性が悪くなることが原因です。症状ばかりみてしまいやすいですが、実はその裏にある感情を理解することが認知症の理解に重要です。暴力や介護拒否は介助者のことが信じられないから。徘徊は今いるところから逃げ出したいから。抑うつは自分に出来ることが分からず落ち込んでいるからだと筆者は考えています。
現実の認知症の現場は非常に難しいです。なぜなら介助者も人間だからです。病気であると分かっていても介護拒否されれば傷つきます。良くしてあげたいと思っていても認知症の人は理解してくれないことが多いので、介護のモチベーションが下がってしまいやすいです。
介助者はまず自分の体調管理・メンタル管理を第一に考えてください。
最後まで見ていただいてありがとうございます。