認知症介護

【介護のお悩み】備えておきたい1S5M

在宅介護には何が必要なんだろう

解説していきます

この記事で分かること

  • 1S スペース
  • 1M (マンパワー)
  • 2M (マネー)
  • 3M (マネジメント)
  • 4M (マシーン)
  • 5M (マインド)

 

在宅介護を始めために必要な1S5M

まず、在宅介護を始めるのには何があるともいますか?

高齢になった両親が暮らすためには何が必要でしょうか?

身体や認知機能が衰えたことで、身の回りのことが難しくなり生活するのに介助が必要になります。

今まで通りの生活ができる方もおられるかもしれませんが、ほとんどの人は生活のしづらさを感じているでしょう。

ここでは、何が生活のやりにくさを抱えているのかを解説・対処法を伝えていきます!

1S スペース(SPECE)

まず初めは1Sのスペースについて解説していきます。

在宅生活では室内環境が良い環境か悪い環境かで生活の難易度が変化します。

今までの生活スタイルから変化させて、適切な動作が行いやすい環境への適応が必要です。

結論から言うと、2人で並んで歩けるくらいの廊下や部屋の広さは必要です。

その理由は、普通の車椅子幅はおよそ63cmなので廊下幅は70cmは必要になります。

また、方向転換をするときにはそれなりの広さを必要とします。

 

例としてトイレのタイプを説明していきます。

タイプA 縦タイプ

タイプA

  • 便器が縦に配置
  • 180度の方向転換が必要
  • トイレ内が狭い

日本の一般家庭で普及しているタイプのトイレタイプ
180度の方向転換が必要なため、横からの介助が困難
手すりをつけたくても、前が扉のためつけることが出来ない。

日本の一般家庭で普及しているトイレのタイプです。

トイレに入って180度方向転換してから座ります。

前からの介助のみとなるため、介助される人の立ち上がる能力が必要になります。

お尻を拭いたり、ズボンを上げたりするときに覗き込まなければならず介助がしにくいんです。

トイレの中で転倒してしまうと、介助が難しくなりがち・・・

 

タイプB 横タイプ

タイプB

  • 便器が入り口の横に配置
  • 90度の方向転換で着座ができる
  • アコーディオンカーテンや引き戸にすれば介助が簡単

トイレの広さがあると介助がさらにしやすくなるうえ、便器の前に手すりが設置できる!

介助者が入り口からアクセスしやすい。

トイレ介助がやりやすい。

  

タイプC 横並びタイプ

タイプC

  • 在宅ではあまりない形 (介護施設や公共施設によくあるタイプ)
  • 車椅子でもトイレに行きやすい
  • ある程度の広さが必要

介助者が横からや後ろからの介助がやりやすい。

入り口が広ければ車椅子での介助も可能。

在宅介護を考えるのならこのタイプがベスト!

以上のことから介護するにはある程度のスペースが必要。

普段は介助を必要としなくても、いざという時に介助ができるように部屋の環境を整えるとよいでしょう。

 

マンパワー(MAN POWER)

在宅介護では生活介護と身体介護の2つがあります。

生活援助

  • 調理
  • 洗濯
  • 掃除
  • 買い物など

身体介護

  • 排泄介助
  • 入浴介助
  • 更衣介助
  • 整容動作介助など

要介護度にもよりますが、在宅介護では高齢者一人あたり1.5人以上の介護者がいなければ、主介護者は休息を取れません。

一日・一週間のスケジュールのうちに休息日を作り、介助者の息がつける時間を作りましょう!

 

時間を作るポイント

  • 家族や兄弟に協力を得る
  • 訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを利用する
  • ショートステイ(短期入所)を利用する

 

マネー(MANEY)

在宅介護にかかるお金は基本的には以下の通りです。

介護にかかるお金

  • 生活費 (家賃・食費など)
  • 介護費 
  • 医療費
  • その他

 要介護認定を受ければ1割~3割の負担で介護保険を利用することができます。

介護保険の支給限度額

要介護度1ヵ月あたりの支給限度額
要支援150,320円
2105,310円
要介護1167,650円
2197,050円
3270,480円
4309,380円
5362,170円

介護認定によって支給限度額が変わるため、お近くの地域包括支援センターへご相談ください。

 

マシーン(MACNE)

在宅介護を有利に進めるには介護用品をうまく使うことが重要。何しろ、介護用ではない家具や道具では介護の難易度が格段に上がる。

今の生活環境で使えるのと使えないものの選別しないといけない。それには介護に詳しい人に協力を得るのが一番の近道。

優先すべき順位

ベッド周り

トイレ

移動手段(車椅子・手すりを含む)

食事道具や衣類などが挙げられます。

適切な介護用品を選ぶことができれば、介助者や本人も安全に過ごすことができるのは言うまでもありません。

しかし、ここで見落としがちなのは、本人に思い入れのあるものをどうするかということ。

介護に便利だからといって、今まで本人が大事にしてきたものを処分したり・否定するのは避けたほうがいい。

結局のところ新しい介護用品に対して抵抗感を感じたり、介護者や本人の間での信頼関係に関わってくるが問題。

なので、何かを処分したり新しいものを導入するときには慎重に・・・

マネジメント(MANAGEMENT)

いがいと介護は複雑で守備範囲が広く分かりにくいことが多いです。

もちろん、介護経験のある方はご自分で管理や調整することも可能だとおもいますが、多くの方は不安に思うでしょう。

そんなときに知っておきたいのはケアマネジャーと言う介護の専門職の存在。

介護保険制度のスペシャリストであるケアマネジャーは介護方法の検討、必要なサービスの選定・相談を行ってくれます。

特に介護保険制度をどのように使うのか?ということを専門家に任せることで在宅看護を有利にすすめることができます。

もはや、ケアマネジャーを介しない在宅介護はありえないと言っても言い過ぎではないです。

家族や兄弟間で揉めないためにも第三者(ケアマネジャー)が入ることで、物事が円滑に進みやすくなることもあります。

ストレスを軽減させるためにもマネジメントは必要な要素となります。

 

マインド(MIND)

在宅介護を行う上で必ず知っておきたいことは、一人だけでは行わない!と言うことです。

なぜなら、「介護する人の生活を守ることが出来て初めて介護ができる状態になるから」です。

介護は体だけが苦しいのではなく、心も同時にしんどくなったり、辛くなるものです。身内だから本音が出るし、日々の生活で辛いと感じることもあるでしょう。

体と心が健全でないと、優しい言葉をかけることも難しくなることがあります。

一人で抱え込まずに、かかりつけの医師やケアマネジャー(地域包括支援センター)に相談してみましょう。

地域生活支援センターとは高齢者に関わる全ての相談窓口です。

「うちの親は何を言っても無駄だから」と諦めることなく、ご自分の負担を軽くすることを目的にしても良いので足を運んでみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回は介護に必要な1S5Mについて解説しました。

1Sはスペース。5Mはマンパワー・マネー・マシーン・マネジメント・マインドでした。

この記事を読んでくださりありがとうございました。参考になれば幸いです。

-認知症介護